坂雲フェスティバル。

「考えたこと」4巻より。



「 このながい物語は、その日本史上類のない幸福な
楽天家たちの物語である。やがてかれらは
日露戦争というとほうもない大仕事に無我夢中で
くびをつっこんでゆく。最終的には、このつまり
百姓国家がもったこっけいなほどに楽天的な連中が、
ヨーロッパにおけるもっともふるい大国の一つと
対決し、どのようにふるまったかということを
書こうとおもっている。楽天家たちは、そのような
時代人としての体質で、前をのみ見つめながらあるく。
のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の
白い雲がかがやいているとすれば、
それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。

   (「坂の上の雲 一」  あとがきより)





以前、紹介した「坂の上の雲」の由来の委細ですね。
こちらの方が、より、詩的で、
ホントに涙が出るくらい、いいですね。
明日に続きます。