暗いところで本を読んでも目は悪くならない

http://med-legend.com/mt/archives/2006/07/post_896.html

ニューヨーク・タイムズ健康欄記事より(閲覧には登録が必要)。


夜中に懐中電灯で本を読んだ経験のある人なら、
誰でも暗いところで字を読むのは目に悪いと
注意された経験があるはずだ。
そんなことをしていたら目を悪くする。視力が落ちるよと。


しかし大方の眼科医によると、暗いところで読書すると
目の緊張を高めて頭痛の原因にこそなれ、持続的なダメージを
与えることはないという。ほとんどの人は加齢と共に
視力が落ちる傾向にあるが、遺伝学的研究によれば、
どのように低下していくかを決定するのは家族歴であるとのことだ。


それでも一部の研究者は、子供の頃から目に負担を
かけ続けることに警鐘を鳴らしている。暗いところで
本を読むだけでなく、長時間の読書を続けるだけでも、
人生後半の視力低下を引き起こすというのだ。


例えば、米国やその他の国々で行われた統計調査は、
近視をもつ人の頻度と重症度は明らかに高学歴を得た層に
高く分布している。法律家や著述業、医師などの職業的必要性から
多量の読書を迫られる人々である。しかし、こうした調査は
経済的な要素を考慮していないのが通例である。


ニューヨーク大学医学部の眼科医、ロバート・サイキエールト医師は、
暗いところであれ、明るい場所であれ、本をいくら読んでも目に
悪いことなどはないと主張する。「そりゃ疲れるだろうがね。
そんなことで目を痛める訳はないよ
」。(引用以上)


そういえば小学校の頃には、ちゃんとした照明の元で、正しい姿勢で
本をよめといわれたものだったなぁ。照明は左側からこれこれの角度で、
この程度の照度がどうのと、かなりもっともらしい
ガイドラインがあったように思う。あれに根拠なんかなかった訳ね。


新聞記事なので、詳しい理論的な説明がないのが難だが、考えてみれば、
暗いところで物を見たって別に視神経の負担なんかにはならんですなあ。
暗いから見えにくく、仕方なく近づいて見ようとして毛様体を
酷使するというような理屈だったと思うが、身体の他の部分なら、
筋肉は使うことで鍛えられるようなことを言うのに、目だけは別というのも妙。


実際、悪くなる時はどんなに気をつけていようと悪くなるってのは、
経験的にもそのとおりだと感じるところ。

「暗いところで本を読んだら目が悪くなる」はデマかもしれない、という話。
読書好きにはなかなか興味深い話です。


どのように低下していくかを決定するのは家族歴であるとのことだ。」というのが
とても興味深い。そうですよね?虫歯のなりやすさだって、
ガンの発症率だって、目が悪くなるかどうかだって、
結構生まれつきによるところが大きい気がします。