コンセントで高速ネット接続 電力線通信が今秋にも登場

http://www.sankei.co.jp/news/060703/kei009.htm
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 家庭の電源コンセントにモデムとパソコンをつなぐだけで
高速インターネットに接続できる電力線通信(PLC)が
今秋にも登場する。技術要件などを審査してきた
情報通信審議会(総務相の諮問機関)は先月29日に
最終答申をまとめており、これを受けて総務省が今秋にも
省令改正を行い、PLC商用化にゴーサインが出される見通しだ。
すでに、電力や電機各社は、製品開発のテスト段階に入っており、
ブロードバンドの選択肢がまた一つ増えることになる。


 PLCは、電気を運ぶ電線に、電気信号に変えた文字や
画像データを乗せて送る技術のこと。利用者は、コンセントが
ある場所ならば、家のどこでもネット接続が可能となる。
ネットパソコンのみならず、違う部屋にあるエアコンや
テレビなどの家電の遠隔操作も簡単にできる見通しだ。


 通信速度は数十メガビット−100メガビットと
光ファイバー並みの高速大容量。すでに張り巡らされている
配電線を利用するため、新たな屋内配線工事が不要で、
無線LAN(構内情報通信網)のように壁などが通信の障害になることもない。


 電線の地中化が進んでいるスペインなどでは、光ファイバー
ADSL(非対称デジタル加入者線)に代わる高速ネットとして
実用化済みだが、PLCは電波の漏洩(ろうえい)対策が
課題となっており、混信する可能性が高いアマチュア無線
ラジオ短波放送からの反発が強い。そのため、総務省では、
当面のPLCの利用を屋内に限定。建物までは電力線ではなく、
既存の電話線や光ファイバーを利用することになる。


 さらに、審議会では、当初の予定よりもPLCのデータを送る電流の許容値を厳しくした。


 一部の電機メーカーからは「満足できる製品が作れない」など
反発も出ているが、東京電力では「技術的な問題はクリアできる。
関係業界で歩調を合わせて今秋には商用化したい」
(東電の小川理電子通信部通信インフラ技術グループマネージャー)と
意気込む。自社で展開している光ファイバー事業と併せて
情報家電と連携したホームネットワーク環境を提供したい考えだ。
パソコンメーカーでも、PLCに準拠した製品化で需要喚起を
狙う方針で、市場環境は着々と整備されつつある。


 次の課題は、屋外利用だ。関係者は、「将来的には
光ファイバーの代用としての可能性が出てくる」と期待を示しており、
実現すれば、日本のブロードバンド環境の充実に一段と拍車がかることになる。

電流の許容値の件は残念ですが、それでもなかなかグッジョブ。
コンセントでインターネットですかぁ、いよいよって感じですね。
屋外での利用の制限、という問題点はあるにしろ、
それでも屋内でもこの技術は有用すぎる、といってもいいくらい。
家中にLANケーブルを配線している家は少ないですが、
家中にコンセントのない家は無いですからね。

今後に大いに期待です。