23日のことについて。その4

アビタクさんは、携帯の値段調べ、
自分もダイエーに多少の興味があったので、入店です。
時間もちょうど12時過ぎ。お昼時です。
中のお店をいろいろ見て周りましたが、
やっぱりダイエーな感じ。福岡のダイエーとレベルは変わりません。
auショップも無かったようで、徘徊しただけで再び出発、
歩き出します。


てくてくと、あても無く歩くと、よく目に付くのは、
海軍カレー」の店。なるほど横須賀は海軍の街。
日本におけるカレーは旧海軍が発祥、というのは有名なハナシ。
そういえば、横須賀はカレーを観光材料にしているとのハナシ、
聞き覚えがあります。
小腹も空き、お昼も食べたい気分ですが、カレーを食べる
お金は、ないのです。ただただ直進。
残暑厳しい中、戦時の行軍をも思わせるハードな環境、
さすがは横須賀です。
歩道橋についているエレベーターは、中がサウナを思わせる暑さ。
エアコンとは言わんが、扇風機のひとつでもつけたらどうだ。
と、思います。


さて、てくてく歩くと左側に見えてくるのが在日米海軍の基地。
物々しい警備です。在外公館を思わせます。
さて、さらに歩くと見えてくるのが「三笠公園」の看板。
多分これでしょう。間違いないはずです。
看板が指し示す方向へ行くと、左手には私立高校が見えます。
それと、コンパクトなせせらぎ。よくある「歩道との調和」
がテーマのような、わざとらしいといえば、わざとらしい、
見る人が見れば、「税金の無駄遣い」「自然のぬくもりのない
わざとらしさ」などと、けちをつける手の、でもワタクシは
あいにく、そういう本当の自然がどうとか、そんな議論が大嫌い
なので、「ああ、いいねえ」という程度。


なんだかんだで、やっと見えたるが、三笠公園
ここまで、移動時間だけで、30分強は、かかっています。
「いい運動」程度ではなかったのは明らか。
しかしまぁ、そうこういっても仕方が無いので、突入です。
中は、ホントにきれいに整備された公園で、早速
「記念艦みかさ」の入場券、300円を購入、突入します。
中に入ると、やっぱいいですね。いい感じです。
なんというか、坂の上の雲への理解が深まったといいますか、
情景なんかも、よく浮かんで、歴史のロマンを満喫しました。
館内には、資料が数多く展示されていて、三笠、もしくは
明治三十七八年戦役(日露戦争)についてのことが、
よくわかるつくりでした。100年前の戦艦とはいえ、
長年戦火をくぐってきた、その迫力は今も衰えません。


どうやって砲を発射したのか、という人形を用いてのディスプレイや、
艦長室、会議室をはじめとする部屋の数々も、「ここで東郷平八郎が…」
秋山真之はここで…」という、明治の情景を、ありありと
思い浮かべることが出来ました。また、日露開戦までの流れ、
歴史的な背景、当時の旧大日本帝国海軍についてなども
分かりやすく説明するシステムでした。


そして特に印象に残ったのが、音楽隊の楽器。
ホルン、トランペット、そしてクラリネット
年季が入っているものや、現代でも十二分に通用しそうなもの。
これを見ているだけでも、やはり歴史の浪漫を感じますね。
周りにはツアー観光客と思しき壮老年の団体もいましたが、
基本的に、人通りは、まばらな感じでした。


さて、一通り見終わると、アビタクさんは、かなり退屈そうに
していました。とりあえず、主砲の迫力ある写真を撮って、
側面の砲を上下左右動かしたりして遊んだあと、
三笠を出、近くの売店で、ステッカーやら旗やら何やら
(1000円相当)を買って、JR横須賀駅へのバスを訊きます。
説明ベタのおばさん、我々は途中から聞き流し始めました。
しかし後に、バスよりは歩いた方が早いことが分かります。


とりあえず、最後に東郷平八郎の像を、三笠をバックに収め、パシャリ。
再び、疲労した体を引きずり、JR横須賀駅まで30分強の道のりを
行軍です。売店のおばさんは「さいか屋」がうんぬんと言っていましたが、
どう見ても、バス停まで歩いてバスを待って金を取られて
バスに乗るくらいなら、歩いたほうがよいとの判断になり、
再び歩き出します。
そして、在日米海軍基地前を通り、クソ暑い歩道橋のエレベーターに乗り、
ダイエーを右手に進み、公園で一休みをし、海風をあびながら、
途中の休みも含めれば小一時間ほどかけて、JR横須賀駅へ到着。
4時すぎぐらいです。朝から大変でしたから、疲れもたまってる感じ。
若さでカバーしようと必死です。


JR横須賀駅のコンビニでは、Suicaバンホーテンココアを購入。
ポリフェノールで疲れた肉体を癒します。
そして、電車を待ち、待つこと10分。アビタクさんの
じゃがりこ」も食べ終わった頃に電車は滑り込んできました。
あとは、また熟睡の始まりです。


なんだかんだで東京に着いたのは午後6時前。
これからの予定について、多少悩みますが、
確か夜でもやっていた、「東京都庁」に向かいます。
山手線で新宿まで向かい、そこからは地下道を通り何なりで、
駅から10分ほどの時間をかけ、7時前後には到着しました。
「無料」が魅力のこの施設。しかしこの時間、
見れるのは北展望室だけ。当然、人が集中し、エレベーターは
軽い行列です。待ちに待って軽い持ち物検査を受け、
エレベータに乗り込みます。そして、着いた展望室は、
夜景がとてもきれいでした。「ほうら、見てごらんよ
人が虫ケラのやうだ」などと冗談を言い合い、
夢中で東京の夜景を見下ろしていました。税金のおかげではありますが、
無料で、こんな施設を楽しめる首都圏の人はいいですね。
うらやましい限りです。


他に、お土産屋さんやレストランがありましたが、
土産屋はともかく、レストランは正直、ムダに場所をとっている感じ。
3年前の旅行で行った南展望室は、レストランなどありませんでしたし、
お土産屋さんにしたって、都のオフィシャルで割安な
都庁のお土産
があったものです。


しかし、愚痴を言っても仕様がありません。
とりあえず、お土産屋さんを見て、やはり、「ここは買いではない」
という判断になり、夜景をビシバシ撮って撤退することにしました。
滞在時間は30分ほど。新宿駅まで、来たルートを折り返し、
新宿駅前にやってきました。


この時点で8時前後。朝・昼ともにろくなものを食べていないので、
少々の奮発をしたいところ。
駅前の、居酒屋が並ぶ通りを練り歩き、手ごろな食事屋を探したのですが、
あまり、いい感じのお店が見つかりません。
結局10分ほど歩いて、並んで店がある「リーズナブルそうな、そば屋」か
吉野家」のふたつにひとつを選ぶことになります。


1分ほどはあったでしょうか。悩みに悩んだ二人。
結局、「吉野家はこの先もお世話になりまくりそうだから」と
そば屋の方を選びます。結果的には、2日間で、日本でもっとも
地域差のある食べ物を食べ比べれた、という点において、
大正解といえるでしょう。食券販売機の前で、悩む二人。
結局ワタクシは、カツ丼と小さ目の蕎麦のセットにしました。


頼んで数分。商品を受け取り、さっそくいただくことに。
カツ丼は、「いかにも」なカツ丼で、ちょっとありがちというか、
チープなつくりというか、あまり、「うまいっ」とは言い難く、
「まずくない」程度のものでした。(←「カツ丼倶楽部」
というウェブサイト(閉鎖)の会員だっただけに、
カツ丼については、うるさい限りです。)


そして、蕎麦。噂どおりの醤油みたいなつゆ。
食べてみると、それほどのことはありません。
まぁ、多少濃い口で、この味に慣れちゃうと、
健康上、びみょーなところがありますが、飲めない代物では
全然無い。むしろ体が塩分を欲しているときは、
こっちの方がいいのではないか?というほどの代物。


しかしまぁ、前日の夜に京都で冷やしぶっかけを食べて、
そのつゆに感動した、というだけのハナシなのですが、
やはり、その差は大きいですね。
差を肌身で感じながら、つゆを飲み干した大楽でした。


さて、「ごちそうさま」といい、さわやかに出る二人組。
しかし、店側のリアクションはいまいち。さすがは凍狂(Tokyo)。
こうして、なずなさんから受け継いだ、さわやかな
習慣も薄れてなくなるのでしょう。


さて、駅前を歩き、客引きを振り切って、警察に多少の
恐れを抱きながら、「いかにも」なホームレス然とした
人たちが売っている、週刊漫画誌の路上販売に出くわします。
後に聞いた話だと、網棚からとったりしたものだとか。
とりあえず、ジャンプを買い、駅に戻り、山手線で日暮里へ
向かいます。


そして日暮里から常磐線で南千住へ。
一度ルートを覚えた我々は無敵です。
ずんずん、と恐れを知らず、どんどん進みます。
途中にあったセブンイレブンに寄り、日本酒とチューハイ、
ジャイアントコーンを買います。なんだかんだで9時過ぎです。
しかし、疲れは隠せません。


そして、ホテルに帰ると、受付で鍵と引き換えに、3泊分の
お金を支払います。そして、部屋でバタッと倒れこみます。
もう、眠くてしょうがないです。酒どころじゃありません。
風呂どころじゃありません。こうして、寝入ってしまったのです……。